28 虫がダメ
どうしても気持ちが悪い
いつの間にか虫に触れなくなっていた。
それは数年前に起こったコト。
家に入ろうと勝手口に向かって歩きながら洗濯したての短パン右ポケットに手を入れたら、何かセロファンの固まりみたいなモノが指先に触れたので取り出すとアブラゼミの死骸だった(汗)
思わず
「うわ"ーーーーーーーーーー!」
と近所中、半径1キロメートルに響きわたる悲鳴をあげてしまった。
子どもの頃は、へっちゃらだったのに今では触ることはもちろん、間近で見るのもイヤである。
どうしてダメになったのか色々考えていたら、それらしい理由が思い当たった。
それは「蟹」、そうあのカニである。
元々私はカニのような甲殻類が苦手なのだ。もちろんエビもダメである。
エビなんかは、頭部の足がゴチャゴチャしている辺りが特に嫌いで、幕の内弁当に入っているようなエビ丸ごとの煮付けになんかに手をつけることはまずない。
でも、エビフライは好物である。しかし、これとて有頭になると引いてしまうのだ。
カニに至っては、どこがというより全体的にキライである。
なぜキライなのか、自分でも理論立てて説明はできない。「生理的にダメ」とか「とにかくキライなモノはキライ」というカンジなのだ。
正確にいうと「気持ちが悪い」とか「気色が悪い」というニュアンスなのだが、とにかくダメなものはダメなのだ。
じゃあ、カニを全く食べないかというと、そーではない。カニ鍋やカニの天ぷら、酢の物などある程度食べることはできる。だだし、松葉ガニのような大きいカニの足の部分だけならという条件がある。
この「足の部分だけ」というのは調理された状態で既にスティック状態になっているという条件がついていて、松葉ガニなどでもまるごと出されると引いてしまう。だから、食べるのはやはり「足の部分だけ」なので、胴体部分にはまず手を出さない。
よって、いわゆるカニ味噌も食べないし、ワタリガニのようなサイズのカニを半分に割って調理したものや、小さいカニを丸ごと唐揚げにしたようなカニの原型が分かってしまうモノは全く持ってダメなのだ。
この話をすると大抵の人から「贅沢な好き嫌い」みたいなことを言われるが、自分では繊細な感覚によって見た目の違いが好き嫌いに影響を与えていると思っている。
で、話しを虫に戻すけど、冒頭で述べたセミなんかは甲虫という部類に属していて、カニやエビの甲殻類と同じで骨格が外に現れている体の造りになっている。
「骨が外に出ている」のである。
これで気持ちが悪くないハズがないではないか。
(2011.6.29作成)