1 おまけに弱い
だって仕方ないじゃん
例えば、貴方がペットボトルのウーロン茶を買おうとして、おまけの付いているのとそうでないのがあったらどちらを買うだろうか。
ワタシなら前者である。
時々ペットボトル飲料に付いてくるおまけにワタシは弱い。何か銘柄を決めてコンビニやスーパーのディスプレー前に立ったつもりでも、何やら面白そうなおまけが付いているモノを目にすると、その瞬間そちらに心を奪われてしまい、特定銘柄のウーロン茶を買うつもりが他社の物を手にしているのは当たり前で、緑茶やスポーツドリンク、はたまたジュースといった別の飲み物を握っていることもよくある。
さらには、何か面白そうなおまけ付きの飲料水はないかと品定めしている自分に気づくこともあるのだ。こうなってくると完全に本末転倒で、飲料水を買っているのではなく、おまけを買っていると言えよう。
ちょっとしたことで購買意欲の関心を自社の製品に向けようとする消費者の心理の隙間を衝いた販売戦略に見事にはまっているワタシではあるが、この状況に陥るのはなぜかペットボトル飲料においてが殆どである。誰がどう見てもおまけがメインになっているガム付きのフィギュアや歴史と伝統を誇るグ○コのおまけにはほとんど興味が湧かない。
どうしてか考えるに、飲料水を買う時の気持ちは「喉が乾いた。」とか「水が欲しい。」といった生理的欲求に突き動かされたある程度枯渇した状態と言える。この状況下では一寸したことが大きく感じるのではないであろうか。つまり、おまけの付いた清涼飲料水をついつい買ってしまうのは仕方のないことで、この販売戦略はある意味、理にかなったというか効果が期待できるテと言えよう。
現在のワタシは、おまけの内容が自分の嗜好に合わないと横を向いてしまうようにまで自分をコントロールできるようになっているが、以前は単におまけ付きというだけで手を伸ばしていた。結果、ワケの分からない小物をあれこれとGETしてしまい、そういったモノは必ずゴミと化し、いつの間にか無くなっている。どうせ何の役にも立たないままゴミになるようなモノのために本来の目的を逸脱してまで買い物をする哀れなヒトねえと思う人もいるだろうが全くそのとおりである。
でも、中には使えるモノも時々あって、某有名ミネラルウオーターに付いてきたカナピラはバイクや車のキーをバッグ等に引っかけるのに便利で何個かが活躍している。また、某スポーツドリンクに付いてきたリストバンドは、バイクのFブレーキやクラッチのリザーバータンクに被せるのにちょうどいいのである。モノがおまけだけに、このような使えるモノやわざわざ買ってまでは・・・でも欲しいというモノをGETした時の喜びは大きいのである。
それから、おまけではないが、ポイントシールが付いていて何枚かを葉書に張って郵送したり、暗証番号が2重シールに記載されていてWEB上で入力してポイントを貯めたりする、いわゆる懸賞系のモノがある。当選賞品によっては、まんまとそのワナにはまってしまい、何本もの飲料水を買ってしまうこともたまにある。こちらは当たれば普通のおまけとは違う高額なモノがGETできるのだが、そー簡単には当たらない仕組みになっている。
それでも、たまに手を出すのは、その昔懸賞に当選した経験があるためで、映画「S○AR WARS」初期公開時キャンペーンにGETしたR○D2型ラジオのように当選品が今ではレア物になっていたりする。また、あまり人気が無かったのか、特製レーコドが当たる懸賞では次々と何枚ものレコードが送られてきたこともある。ということは、とりもなおさず次々と応募していたということであるが・・・。
話が逸れたが、さらに話は逸れて、昔フロリダに滞在していた時、新聞の折り込み広告に付いてくるクーポン券の多さに驚いたことがある。その多くは近所のスーパーが出している広告なのだが、メーカーや商品限定で割引クーポンがいくつも掲載されていて切り取って使うのである。まめな人は全てチェックして必要と思われるものを切り取って財布に入れ、次の買い物の時にその商品を購入するというワケ。
これは、メーカーというよりもスーパーの商品管理販売戦略の一つで、在庫がだぶついていそうな商品がよくクーポンに載っていたりするのである。クーポンを持っていないと通常価格になるので、サービスと言えばサービスであるが、他社の同等品が横に並んでいてもクーポンがあると、そちらを購入してしまう点でおまけと同じ効果を生む。それから、ホテルのロビーやコンビニ等を探せば、結構なパーセンテージの有名テーマパーク入場チケット割引券が置いてあることがある。
おまけにしろ、クーポン券にしろ、なんだか得した気分になるモノにワタシは弱いのである。
(2001.作成 2007.加筆校正)