8 遍路泥棒
救いようのない罰当たり
お遍路さんから盗みを働く輩がいるという。
この話を聞いたとき、最初はお遍路さんを狙ってお寺にたむろしている輩の仕業だと思ったが、よく話を聞いているとそうではなく、遍路を廻っている人が別のお遍路さんのバッグを置き引きしたりしているそうな。
世も末である。
何度か四国八十八カ所巡りをして、そういった事件を目の当たりにした人から聞いたのだか、なんともやりきれない。
某国営放送局が特集を放映して以来、静かなブームのように四国遍路に廻っている人が増え、「歩き遍路」と呼ばれる歩いて札所を巡る人の姿もよく目にするようになった。
それぞれにそれぞれの想いがあって弘法大師の歩んだ跡を辿っているのだろうが、その途中、大きな意味では仲間から盗みを働くとは救いようのない罰あたりである。
こんな輩の想いは決して成就することがあってはいけない。ジゴクにでも落ちてもらいまひょ。
置き引きにあった人が油断をしていたのがいけないと言う人も居るかもしれないが、そもそも盗みを働く輩が悪いのは当たり前。
いつの時代も、どんなところにでも、いわゆる悪人は居るものだか、このテの罰あたりな犯罪を何喰わぬ顔で犯す輩が増えているんだろうか。
やだねぇ。
(2007.11作成)