16 慣れない野宿
気がつくとそこは、、、
いわゆるキャンプツーリングというものを時折することがある。しかーし、決してワタシは野宿の達人ではない。ないけど、キャンプ場をあまり好まない。何故かというと、多くのキャンプ場は結構夜遅くまで賑やかで、心地よく眠りに就けないからである。
それはGallery-Act.2に写真を載せている信州ツーリングへ行った時の話。
夕方前になって野宿場所を探しながら走っていて目に止まったのは、キャンプ場の看板と広めの池の堤。
うまい具合に山の中にある小さい商店に行き当たり、夕食の材料や滅多に飲まない酒を買って店のおばさんと話をしてたら、さっきのキャンプ場はなんと予約が必要とのことだったので、野宿場所は池の堤に決定。
で、テントを張って夕食を作り始めたらポツポツと雨が降ってきた。
そこは、ちょうど山間の谷になった地形のため民家からも見えない場所なので、静かだろうと思ったら想像を遙かに凌ぐ静けさだった。
聞こえるのは、テントをたたく小雨の音だけ。虫の音さえも聞こえてこない。
あまりの静けさにラジオを聴こうとしても、谷間の地形のためかまともに受信できない。しかも、日が暮れると民家の明かりはおろか、雨模様なので星明かりさえもない。
もちろん人気も全くない。人気はないが、食事が終わる頃には、他のモノの気配があってもおかしくない雰囲気になっていた(怖)
さらに、この時は一人だったので話し相手もいない。雨が降っているし、何もすることがない。
こーなると寝るしかない。仕方なく小学生でも寝ない8時過ぎにはシュラフに潜り込んで横になった。
それにしても、すんごい静寂と暗がりで小雨がそぼ降る中、たったひとりテントで寝ることの心細さといったらない。
それだけではない。なんせキャンプサイトは池の堤。当然すぐ横には池がある。寝てる間に池から何か出てきて引きずり込まれてしまうのではないかという不安妄想が頭を占領してしまう。
幸いなことに滅多に飲まない酒(紙パック)を夕食時に飲んでいたのでなんとか眠りに就くことができたが、そうでなければ一睡もできなかったかもしれないなぁ。
慣れない野宿は、気がつくと自分を窮地に追い込んでいることがよくあるので注意が必要なのデス。
(2008.4.30作成)