18 慣れない野宿2
眠れない夜
昨年のゴールデンウィーク、何年ぶりか覚えていないほど久しぶりにキャンプ道具を積んで長崎の五島列島へツーリングに行った時のこと。(gallery-Act.5の時ね)
長い間ずーうっとしまいこんでいたテントを出してきて、たらいで一応洗ってみたら、水が薄汚れた乳白色になったので、「ウン、汚れがとれたぞ。」と満足していたワケ。
ところが、テントを乾かせてよーく見てみるとグラウンドシート部分のウレタン防水が見事に剥がれてなくなっていていた。どうやらさっきの乳白色の汚れは粉末状になったウレタン防水だったみたい。ま、20年も経てば仕方ないケド。
それで、いきなりだけど島にフェリーが着いたらやっぱり雨、一瞬、宿を取ろうか迷ったんだけど、小雨程度なので野宿する事に。
で、とある駐車場横にある大きめの東屋下にテントを張った。ここなら屋根はあるし、地面はタイル張りだけど平らだし。
ところが、設営中に風が強くなってきて、ラジオで気象予報を聴くと芳しくない内容。でも、今更テントをたたむのも面倒というより困難なので強行したワケ。
案の定、夕食を終えた頃には雨風共に強くなってテントが飛ばされそうなくらいになっていた。もちろんこの段階での撤収はさらに困難。
こうなると、する事もないので寝ようとしたけど、吹き付ける風雨でそう簡単には寝れないのは想像に難くない。
前述のやうにテントは防水が剥がれているし、地面は水はけのよくないタイル張り。テントの中が浸水状態になるのにそう時間は掛からなかった。この時点で既にヒサンな状況。
そーこーしてると、11時頃になって駐車場に1台の車がやってきて、風雨の中ドリフト旋回をやり出したのよぉ。
島にボーソーゾクはいないと思っていたのに、、、。
しばらく轟音をたてながら壊れたレコードのように回って去って行ったと思っていたら、少しして再びやってきて、またもやドリフト。
しかたなく車がどこかへ行ってしまうまで辛抱するしかなかった。もちろん、こっちがどこかへ行くことは無理。
さらには、夜中の2時か3時頃ようやくウトウトし始めた頃。今度は2台の車がやってきてドリフトこそしないけど車を降りてやってきた。
聞こえる声からすると10代から20代初めと思われるグループで、私がテントを張っている東屋の真下にあるトイレに向かってやってくる。その話しぶりから少しラリッているんではないかと思われるが、もちろんわざわざ確認したりはしない。ま、こんな時間にうろついているようなのでまっとうな輩ではあるまい。
また、連中もまさか風雨の中こんな所で野宿しているヤツがいるとは思ってもいないから、遠慮なく大声で怒鳴り合うように喋っている。深夜+鉄筋建東屋+テントという条件が揃ってすぐ横で話しているかのように奴らの声が響き渡る。
「こんな状況で奴らに気付かれ、絡まれたらヤだなあ。」とビビる私。「用を済ませたらさっさと帰れよ!」と勝手に憤慨する私。もちろん眠れない。
幸い奴らは私に気付くことなく去って行った。(ふぅ)
そーやって、いったい何時頃になって寝付いたのかわからないまま朝を迎えた。
翌朝、風雨は止んでいたが、濡れたテントを乾かしながらパッキングしたので、出発は10時頃になってしまった。その間、バスに乗った観光団体が近くの展望台へ行くため横を通って恥ずかしい思いをするハメに。
慣れない野宿は、気がつくとどうしようもない状況に自分を追いつめていることがあるので注意が必要なのデス。
(2008.6.8作成)