6 人間ドック
検査という名のジゴク
毎年ワタシは人間ドックを受けている。齢がバレるなぁ、まあいいか。で、その診察メニューは、1日目が身長、体重、視力等の基本的なものに加えて糖尿病、聴力、心電図、眼科、耳鼻科、肺機能の各検診。2日目は、エコーによる肝臓周辺の検診、胃検診、診断である。
それはシゴトで心身共にヒドい状態だった頃のハナシ。
ドック前日は、午後8時以降、絶食をしなければいけませんが、その日はシゴトが段付いて帰宅したのが午後10時頃、ヨメさんに「今日の夕食は何?」と聞いて、「ひれかつ」という言葉を耳にした途端、絶食のことを思いだしました。
「しもーた。もう食べれんやんかあぁー。」と嘆いても既に手遅れ後の祭り。当日の朝は糖尿病検査の血液採取のため、10時40分頃までは一切の飲食が禁止されているのでお腹がすいてフラフラになるハメに。
で、人間ドックのメインイベントといえば、やはり胃の検査でしょう。胃カメラコースとバリウムコースが選択でき、それぞれの好みで選びます。しかし、バリウム検査で影が映ったりすると強制胃カメラコースが待ち受けており、昔から胃腸の弱いワタシは、はなから諦めて胃カメラコースを選択しています。
経験のある方はご存じでしょうが、胃カメラは注射と同じで、先生の「腕」にその苦痛の度合いが大きく左右されます。人生初胃カメラの時にハズレくじを引いたワタシは、「ウォエー、ゴエー、グボー、グゥエー」とジゴクのようなうめき声をあげながら目から涙、口から涎、鼻からは鼻水を垂らし診察台の上で串刺しにされたカエルのような状態でした(涙)
途中、「はぁーい、力を抜いてぇ。」とか「ほぅーら、ここがこうなってますよう。モニタを見てくださあーい。」とか言われても、そんな余裕は病院中を探し回ったってありゃしません。
この時、ワタシの十二指腸や胃の状態はお世辞にもよろしくなく、カメラを何度も入れたり出したりされ、写真写りを良くするために青いインクみたいな薬液を注入されたりしました。そして挙げ句の果てには、「詳しく検査するために胃の組織を採りますからあ。」と、何やらワイヤーのような物をカメラのチューブにジーコジーコと入れていたかと思うと、胃の中辺りで「ボン!」と 爆発があああああー。
「こ、殺す気か?」と本気で思ひました。
胃カメラを飲んでいる間は、体の左側を下にして横になっているんですが、思わず、そのままの格好で腰が5センチほど飛び上がりました。とにかくヒドい奴に当たってヒドい目にあったのです。
翌年から数年間はまあまあ当たりの先生でしたが、また何年目かに「ヤツ」が担当に当たってしまい、やっぱりヒドい目に遭いました。(怒)
で、その時の診断結果はどうだったって? ヤバそうな順番に、十二指腸潰瘍、胃潰瘍跡、血尿、胆石、高脂血症等の文字があったように記憶しています。
しかーし、後日送付された総合評価は「健全」。ウソコケ!胸を張って健全と言えるのは、視力(右1.5、左1.2)くらいなものであります。
もし、検査項目に「容姿」とか「性格」とかがあればもっと内容的に面白い話ができそうですが、へたをすると即入院を言い渡されそうデス。
(2002.10作成 2007.10校正)